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タバコの害と病気

<タバコの害>
タバコを吸っている人にも、喫煙者の側にいるだけの人にも有害だとされるタバコですが、具体的にどように有害なのかあげてみましょう。

◆喫煙者本人の害
・各種発ガン率の上昇(特に咽頭癌では発癌率は32.5倍にも!)
・高血圧の発症・悪化(血管を収縮させることで血圧が上がる)
・狭心症・心筋梗塞の発症
・末梢血流低下による動脈硬化・壊疽(血管を収縮させることで血流を悪くする)
・肺が潰れて呼吸が苦しくなる肺気腫の発症
・味覚を麻痺させ、おいしく感じられなくなる。
・いつも咳や痰が出るので、それがタバコのせいなのか、ガンのせいなのかわからなくなる。
・肌の血流が減り、しわが増えて、肌の老化が早くなる。
・妊婦の喫煙では早産などの危険が高い。
◆周囲の人への害
・1日20本タバコを吸いつづけている人のパートナーが、肺がんになる確率は約2倍
・幼児の喘息様気管支炎を増やす
(家庭内にタバコを吸う人がいると、吸わない家庭の約3倍、気管支喘息を発症する)
・妊娠中の喫煙は、胎児の発育不良をきたす。 

 <喫煙による余命の短縮>
 喫煙により引き起こされる様々な健康影響により、喫煙者は、余命が短くなると言われています。どれくらい寿命が短かくなるかといいますと、喫煙者は、非喫煙者と比べると、概ね10歳程度、余命が短いことが分かりました。
  近年、日本国内においても、喫煙者と非喫煙者における余命の差を評価した研究が発表されています。ある研究では、男性14万人、女性15万人のデータを用いて分析した結果、40歳の時点でたばこを吸っている者は、男性で約5年、女性で約4年、吸っていない者に比べて余命が短いことが分かりました。
  もう一つの研究では、1980年から約2000人を約20年追跡した結果、40歳時点の平均余命は、たばこを吸っている男性では、38.6歳、吸わない男性では42.1歳と、3.5年短いことが明らかになりました。 このように、喫煙により余命が短くなることが、海外だけでなく、日本国内の複数の調査からも明らかになっているところです。

<喫煙者の死亡率>

上記で喫煙者の余命が短いことを説明しましたが、喫煙すると実際どのくらい死亡率が高まるのか、非喫煙者と比較した喫煙者の死亡率を以下に記載してみました。

クモ膜下出血  1.8倍
喉頭がん    32.5倍
食道がん     2.2倍
虚血性心疾患  1.7倍
口腔・咽頭がん  3.0倍
肝臓がん     3.1倍
肺気腫など   2.2倍
肺がん      4.5倍
胃がん      1.4倍
胃潰瘍      1.9倍
膀胱がん     1.6倍
膵臓がん     1.6倍
他に子宮がん(女)1.6倍


 <タバコによる7大害>

ここではたばこの害を7つに分けて具体的に紹介します。
 ◆タバコの害 1 がん◆
タバコの煙に含まれるタールには、10種類以上の発がん性物質が含まれています。
肺がんをはじめ、口腔がん、咽頭がん、喉頭がん、食道がん、胃がん、膀胱がん、女性では子宮頸がんなどにかかる危険性を高めます。

◆タバコの害 2 慢性肺疾患◆
タバコの煙に含まれるホルムアルデヒドやアクロレインなどの刺激性物質は、気道粘膜を刺激したり、繊毛を痛めつけます。
その結果、慢性肺疾患にかかりやすくなります。


◆タバコの害 3 虚血性心疾患◆
タバコの煙に含まれるニコチンと一酸化炭素は心臓の冠状動脈の硬化を促進させ、虚血性心疾患にかかりやすくなります。


◆タバコの害 4 胃・十二指腸潰瘍◆
タバコの煙に含まれるニコチンは、胃液の分泌を促進させる一方、胃や十二指腸の粘膜に栄養を供給する血管を収縮させ、粘膜の抵抗性を弱めます。
その結果、胃・十二指腸潰瘍にかかりやすくなります。

◆タバコの害 5 妊娠◆
妊娠しにくくなります。
子宮外妊娠しやすくなります。早産や自然流産の確率が上がります。

◆タバコの害 6 妊娠中◆
胎児死亡や死産の確率が上がります。
出産後すぐに胎児が死亡する確率が上がります。
未熟児誕生の原因にもなりやすいといわれています。
子供の知能の遅れや発育の遅れなどにも影響があるといわれています。
また、ニコチン中毒になっている胎児もいるといわれています。


◆タバコの害 7 美容◆
煙草を吸うと血管が収縮し、血行が悪くなったりします。
メラニン色素の代謝に必要なビタミンCを体内で消費させてしまいます。
その結果肌が荒れたり、シミ・ソバカスの原因になります。
また、口臭や歯槽膿漏の原因になります。


・・・7大リスクの中でもがんや疾患について説明しましたが、これらは全て喫煙による発症リスク増えると考えられる疾患で喫煙関連疾患と呼ばれています。

 <三大死因>

現在日本人の三大死因は、ガン・脳卒中・虚血性疾患(心筋梗塞等)ですが、この全てにたばこは大きく関連しています。そこでここではこの三大死因とたばこの関係について説明していきます。

◆ガン◆

喫煙に関連したガンとして肺がんはとても有名ですね。肺がん患者の約85%はタバコに関係しているとも言われています。また喉頭がんは95%以上が喫煙経験者であるという統計も出ているくらいです。他にも口腔ガン・咽頭ガン・食道ガン等も圧倒的に喫煙者が多く、とくに飲酒と一緒になると、これらのガンの発症率は22倍にもなります。

日本人のガン死亡は長いこと胃がんがトップを占めていました。ところが1994年以降は男性の死亡の第一位は肺がんが占めています。肺がんは発生する部位により呼び方がことなりますが、近年増加傾向になるのが“肺野部肺がん”です。これらの多くが腺ガンで、気管支からは遠いところにできるので発見が難しいガンです。腺ガンの増加はフィルターつきのタバコ、そしてニコチン量の少ない低ニコチンタバコの普及と関連がみられています。低ニコチンタバコを吸う場合、喫煙者の多くは深くタバコを吸いますが、フィルタータバコには腺がんを起こす発癌物質の量が多く、フィルターを通過することの出来た細かな粒子がガンを作るとされています。

 ◆虚血性疾患◆

喫煙者は非喫煙者に比べ1.7~4.6倍虚血性疾患(心筋梗塞等)を起こすといわれています。タバコは冠動脈だけでなく、全身の欠陥にも害を及ぼします。足の欠陥に閉塞がおきるために足の壊疽をおこし、足の切断が必要となる閉塞動脈硬化症や大動脈瘤の原因にもなります。                                                なぜ虚血性疾患になりやすいのか?それは酸素と栄養素の供給に障害がおきることが原因と言われています。タバコの煙には一酸化炭素が1~5%含まれており、これは自動車の排ガスに匹敵する濃度です。タバコを吸うたび一酸化炭素と結合したヘモグロビンが血液の流れに乗って体中へ運ばれるため、体が酸素不足になるのです。それに加えてニコチンによって心拍数が増加します。このため心臓はより多くの酸素が必要となるわけですが、一酸化炭素も吸収しているため、体はさらに酸素不足に陥るのです。またタバコには活性化酸素を増やし、動脈硬化をすすめます。つまり血管が細くなっているのです。                                                                   こうして心筋梗塞などの虚血性疾患にいたるのです。

◆脳卒中◆

タバコは脳出血・脳梗塞・くも膜下出血のすべてに関係しています。喫煙者は非喫煙者より脳卒中の危険度が50%たかくなり、喫煙本数の増加とともに危険度は高くなると言われています。                                  脳梗塞等はある日突然発症しますが、実際は体の中で動脈硬化が進行して、発症するとい経過をとっているのです。そして動脈硬化をすすめる代表的な因子がタバコです。タバコは血圧を上昇させ、心臓の筋肉の酸素必要量を増やし、冠動脈を萎縮さて、一酸化炭素や酸化ストレスが血液をどろどろにさせます。こうしたことを通じて血管が日に日にぼろぼろになってゆくのです。

  

<未成年の喫煙と害>

タバコは未成年では禁じられていますが、なぜ未成年の喫煙はなぜいけないのでしょうか。 
   
 1:たばこをやめたくてもやめにくくなる

  今たばこを吸っている人が、いつからたばこを吸い始めたのか聞いたところ、 41.5%の人が未成年のときに吸い始めたと答えています。そして、たばこを吸っている人のほとんどが、20代までに吸い始めた人だということがわかります。

 たばこの煙に含まれるニコチンには中毒にさせる働きがあり、若いころから吸い始めた人ほど、たばこをやめにくくなっているのが現状です。
 
  2:大人になって吸うより、病気になりやすい
  未成年は、 成長期です。心身ともに成長発達の段階です。
 背が伸びると言うことは、まだまだ赤ちゃんと同じ、新しい細胞がたくさんあるということです。この新しい細胞が、たばこの成分に触れると、大人よりがんになりやすくなります。

 
  3:学校での生活に影響が出る 

 たばこはがんなどの病気の原因になるだけでなく、血流が悪くなるなど吸ってすぐに体に影響を及ぼします。
 血液の流れが悪くなると、冷え性になって寒い思いをしたり、背が伸びにくくなったり、頭の働きが悪くなったり、 しわが増えたりします。運動も息切れ するなど、スタミナ不足となります。

 
<女性のたばこの害>

たばこの害については上記で述べてきましたが、女性特に母になる女性の喫煙は、おなかの中の赤ちゃん(胎児)や母乳などを通して子どもの発育に悪い影響を与えることは知られています。

 
◆胎児への影響
 ・ 受精能力を減少させ、不妊の原因とも指摘されています。
 ・ 流産、早期破水、妊娠中の出血などと深い関係があります。
 ・ 「周産期死亡」(妊娠第22週以後の死産と出生後7日までの新生児死亡)が起こりやすくなります。
 ・ 胎児の発育障害や新生児の発育障害を起こしやすくします。
 ・ ヘビースモーカーの場合は、先天異常の発生率が高くなります。
 
◆子どもの発育への影響
 ・ 母親がたばこを吸うと、母乳を通してニコチンが赤ちゃんの体内に入ります。
 ・ 肺炎や気管支炎、喘息の原因になります。
 ・ 知能の発育にも悪影響を与えます。
 ・ 誤飲によるニコチン中毒を起こします。
 ・ 親の不注意でやけどをさせることがあります。 
 
*赤ん坊は吸いたくはない 

妊婦の喫煙の影響としては、ニコチンや一酸化炭素による胎児胎盤系の低酸素状態などによる妊娠合併症、周産期死亡、流産、早産、低体重児出生、先天奇形などがあげられます。
喫煙妊婦の早産の頻度は、非喫煙妊婦に比べて、1.4~1.5倍高いと報告されています。
また、夫が喫煙者である妻は、非喫煙者の妻と比べて低体重児を出産する割合は、1.2倍高いという国内の調査があります。
さらに、500例の満期出産例を対象にした調査で、夫の喫煙数1本当たり、出生児の体重が平均6g減少しているという結果も示されています。喫煙する妊婦から生まれた子の体重は、非喫煙妊婦から生まれた子に比べ、国、人種、年代を問わず平均 200g軽いという報告も出されています。


*先天奇形の可能性も高まる

妊婦の喫煙と先天奇形との関連を調べたある調査では、1日21本以上吸う妊婦についての相対危険度は、先天性心疾患が2.0、唇・口がい裂が1.7、無脳症が1.8、そけいヘルニアが2.8という結果が出ています。
数字の上下はあれ、喫煙によって先天奇形の出現率が高まることを裏付ける調査は外にも行われています。
ちなみに、欧米では、たばこの箱に「妊娠中の女性による喫煙は、死産・早産・低体重児出産につながる可能性があります」という表示がなされているものもあります。

*お乳の出が悪くなる 

母親が授乳中も喫煙を継続していると、乳汁の生産が低下して乳汁分泌が抑制され、更に授乳期間も短くなります。
また、ニコチンが母乳中に分泌され、乳児の慢性ニコチン中毒を引き起し、夜泣き、食欲低下などが報告されています。